川辺優紀子のKIPONでスナップ ~ 高尾山編 1

みなさん、初めまして。
今回の連載を担当させていただきますフォトグラファーの川辺優紀子と申します。

自分で今「連載」と打ち込んでいるだけで物凄くワクワクすると共に、少し緊張もしています。
どんな人にこの記事を読んでもらえるのだろうか。
色んな気持ちを抱えながら書いています。

早速撮ってきた写真を紹介したところですが、まずは軽く自己紹介をしましょう。
私は物心ついた頃から、家のリビングに必ずカメラがありました。
父がカメラ好きなのです。
そして祖父も趣味で写真を撮っていて、祖父の家の玄関には公園で撮ってきたと思われるお花の写真が架かっていました。

そんな父と祖父を見て育つうちに、私は自然と写真好きになっていったのです。
9歳の頃、初めて自分専用のデジタルカメラを買ってもらいました。
撮るのが楽しくて、友達と公園に遊びに行く時にも持っていった記憶があります。

それから20年経った今は、フォトグラファー高桑正義氏に師事し、アシスタントとして働いています。

この連載では私の愛用カメラFUJIFILMのX-Pro3に、KIPONのレンズ「IBERIT」を使用して、出向いたスポットにて撮影した写真を紹介していきます。
一緒にお出かけしている気分と、このレンズの魅力を味わっていただけたらと思います。

高尾山で撮る

現在私は東京都に住んでいます。
(2020年)2月末から6月まで、完全なる「自粛生活」でした。
規制が緩和された今、写真を撮りに行きたいと感じたのが高尾山でした。
遠くに移動する事なく、自然を全身に浴びて癒されたかったのです。

バッグに忍ばせたのは24mm、35mm、50mmの3本のIBERIT
いずれも開放 F2.4の単焦点レンズです。

コンパクトながら金属鏡胴による重厚感がたまらなくカッコイイです。
ひんやりとしたレンズボディを感じながら、MFを操作し1枚1枚丁寧に撮ってく。
想像しただけで、やはりカッコイイです。

どんな写真が撮れるだろうか。

ウキウキと考え事をしていると電車はあっという間に高尾山口駅に到着しました。

私は普段スナップ撮影の時は35mmを好んで使用しています。
被写体との距離感が、これくらいが一番心地良いのかもしれません。

新宿から特急で約50分で行ける高尾山は、気軽に自然を満喫できるスポットだと思います。

駅を降り立つと、そこはもう山の中でした。
この日はとても天気が良く、お昼前で既に30度に達していましたが木陰がとても気持ちが良い。
緑に囲まれているせいなのか、実際の気温よりも涼しく感じます。

レトロな雰囲気のお土産やさんに立ち寄りながら、まずはケーブルカーの清滝駅を目指します。
木製の杖やお漬物、高尾山らしいグッズが並んでいて山登りする前にリュックがパンパンになりそうでした。

そそくさとケーブルカーに乗ってしまおうと思っていたのですが、予想以上に駅までの道のりを撮るのが楽しくてなかなか進めません。

公園のようにベンチが置いてあり、人それぞれが思い思いの時間を過ごしていていました。
私もたまには外で時間を気にせず本でも読んで見ようかと、ふと思ったのです。

木々に囲まれた清滝駅は突如現れました。
往復切符を買い、いざ乗車です。

(つづく)

川辺優紀子

プロフィール:川辺優紀子(かわべ ゆきこ)

大学卒業後上京し、モデル・タレントとして活動。
写真家高桑正義氏に師事し、2019年に独立。
ロケーションやスタジオライティングを用いての人物撮影に加え、日常や旅先のスナップをライフワークとしている。
現在はモデルと写真家の二本柱で、精力的に活動中。

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